栄養療法は、年齢や体質、生活習慣、持病の有無といった様々なものに効果が左右されますが、主に生活習慣病の予防や改善などの観点から重要性の高いものとして位置づけられています。特に、健康診断の際にメタボリックシンドロームを指摘された人の中には、高血圧症や脂質異常症などの進行が見られるケースも珍しくなく、早いタイミングで栄養療法を導入することで、症状の進行を最小限に食い止めることが可能です。また、栄養療法による疾患の改善例の数は年々増加しており、中でも生活習慣病の専門外来が設置されている総合病院やクリニックにおいては、医師や管理栄養士、看護師などが連携して、糖尿病患者の血糖値の改善に成功した例も多くあります。
栄養療法に力を入れている医療機関では、医療従事者に対して栄養管理や栄養指導に関する資格取得のサポートをしたり、院内で独自の研修を実施したりしているところも少なくありません。一般的に、栄養療法は生活習慣病を発症してから長く経過している人や、重い持病がある人、高齢の人などは思うような改善効果が得られないケースもあります。そうした中、目的に合わせてスムーズに栄養療法を進めるには、日々の生活習慣の見直しや持病のコントロールをしながら健康維持を図ることが肝心です。
その他、疾患の予防や改善に直接かかわることだけでなく、毎日の食事の献立や栄養バランスについてもアドバイスをしてくれる医療機関を通院先に選ぶことが大切です。